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【DVD鑑賞】ザ・バニシング/消失

ザ・バニシング/消失
 制作年  1988年
 監督   ジョルジュ・シュルイツァー
 出演   ベルナール=ピエール・ドナデュー、
      ジェーネ・ベルフォーツ、ヨハンナ・テル=ステージェ
      グウェン・エックハウスほか
 劇場公開 2019年4月
 録画日  DVD形式 2005年10月23日(アナログ)
       〃    2020年2月6日(デジタル)
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2005年10月頃
       〃    2020年11月


 わが街、仙台で本作が劇場公開されるのを知ったのは、いつ頃だったか?
調べると2019年5月公開だった。
師と仰ぐ映画博士A氏への月例報告で5月鑑賞予定作品として報告していた。
うん、うん、やっぱり記憶より記録だ。
そして大いなる勘違いも同時に記録されていた。
「2度目のリメイク」
そう、本作「失踪(1992年)」に続く2度目のリメイク作品と思い込んだ。
これは予告編を観てのことだと思うけれど…しっかり観ろよなぁって感じ。
オリジナルじゃないか!

実は、今回の再鑑賞も途中まで全然気づいていない。
ただ「やたらに車が古いなぁ。時代を演出してるのかな?金掛けてるなぁ」などと呑気に構えて観ていた。
いやぁ、本当に中盤までは全然気づかなかった…情けないなぁ。
だから2020年2月の録画は、まるっきり新作のつもりで録画している…

驚いたのは、犯人の心情やら犯行に至るまでの行動などが丁寧に描かれていたこと。
そ、そうだったかな…
最初の鑑賞時の映像が全然浮かんでこない…

犯人の良好な家族関係を含めて、じつに丁寧だ。
彼の犯行の論理は、ちょっとわかりにくいのだが…
彼は十代のころ、2階のベランダから飛び降り腕を折った経験がある。
普通は、そう考えたとしても実際に飛び降りたりはしない。
でも自分は飛び降りた。
自分は行動できる男だ。
数年後、結婚して子供も生まれ幸福で平穏な暮らしをしていた。
ある時、家族で旅行した際に橋の上で記念写真を撮っていたら川で少女が溺れていた。
彼は咄嗟に橋から飛び降り少女を救う。
その日以来、彼は娘の英雄となった。

だが、彼は自分を変わり者、変質者と自己分析していた。
善いことを行った人間が心の中に悪を持っていても英雄なのか?
彼は悪行に手を染めることを決意する。
そのため山小屋を購入し犯行のための準備を始める。
神経質なのか真面目なのか、微に入り細に入り計画に沿ったアクションをシミュレーションするのだが、その都度脈拍を測り精神の安定にも気を配るという徹底ぶり。

映像は、さらに何度も誘拐に失敗する彼を映し出す。
そして彼は「弱い人間」を演出することを思いつく。
山小屋から、そう遠くないサービスエリアを選んだのも理由がある。
彼は腕を怪我したふりをして女性に声をかけるが、やはり怪しまれて失敗する。
今日はダメだと諦めかけた途端に、被害者の女性がやってくる。
これは偶然の出来事だったのだ。
こうして誘拐された被害者の行方を追う主人公の物語が始まるのだった。
ふうむ、この前半部分は記憶がなかったなぁ。

やがて3年の月日が無為に流れた。
しかし被害者の恋人は諦めてはいない。
恋人を探す理由は変化してしまった。
愛しい彼女を追い求めるというよりは、あの日、彼女に何が起きたかのか?
今はもう生きていようが死んでいようが真実を知りたい。
彼は思い切ってテレビ出演し、そのことを見ているかもしれない犯人に「君に会いたい」と語りかける。

犯人、これを聞いて興味が湧いた。
そして彼に会う。
「真実を知りたければ、彼女と同じ体験をするしかない。それを君に与えられるのは自分だけだ」と言って睡眠薬の入ったコーヒーを渡す。
「飲めば真実を知る。飲まなければ恋人のことは永遠の謎だ。君は我慢できるか?」
彼は真実を知るためコーヒーを飲むのだった。

どうやら犯人は3年もの間、恋人を探す彼の執念に何かを感じたようだ。
新しい恋人もいるのに執念深く追い求める彼に、自分と同じ精神構造を見出したのかもしれない。
まぁ、いずれにしても普通人には計り知れないロジックだけれど…

そうか、エンディングは…こうだったか。
こりゃ、さっそく「失踪」を再鑑賞しないとな。
リメイク版は違っていたように思うので。

以下は以前の記事。
本作の記憶が飛んでいるので、ほとんど「失踪」の記事になっている。


******************* 2018年6月7日 記 ***************************
                    (元ネタは2012年7月7日 記)



 「失踪」は「消失」の監督本人によるハリウッドリメイクである。
LOFT/ロフト 完全なる嘘(2008年)」と同じパターンである。
最初に観たのは「失踪」で、WMV形式でCD化したと思われるが記録はない。
2005年10月にオリジナルと一緒にシネフィル・イマジカ(録画当時)で放映された時に、CDは処分してしまったものと思われる。
物語は両作品ともほぼ同じなので、先に観た「失踪」でコメントするが、正しくはオリジナルをよく憶えていないのだ。

 強烈に印象に残る作品だった。
ジェフ・ブリッジス演じるバーニーという犯人像が、どこにでもいる普通の中年男で怖かったのだ。
彼の鬼気迫る悪役演技が秀逸で輝いている。
当時はジェフ・ブリッジスと意識はしていなかったが、後の出演作を観て(何かは忘れてしまった)、「あぁ、『失踪』の犯人役だ」と思い出した。

普通のように思われる人が、なぜこのような犯罪を犯すのか。
分りにくいが、彼は娘から正義の人と思われている。
だから邪悪な面でもヒーローにならなければ、自己完結しないという倒錯した論理に縛られている。

そいう理由で主人公(キーファー・サザーランド)の恋人(サンドラ・ブロック)を誘拐してしまうのである。
彼女は3年経っても失踪したまま、行方が分からない。

なんだか、物語の進み具合によって主役が移り変わって行く。
最初はキーファー・サザーランド。
彼女を捜し求めて一人捜索を続ける。
その間に、新しい恋人(ナンシー・トラヴィス)が現れる。
犯人のジェフ・ブリッジスが現れる中盤まで、この二人を中心に物語は展開する。

そして犯人登場。
彼は主人公に、彼女の(元カノになってしまうが)行方が知りたければ追体験をさせてやると言う。
真実を知りたい彼は、彼の言葉どおりに睡眠薬入りのコーヒーを口にする。
後半はナンシー・トラヴィスとジェフ・ブリッジスを中心に物語は展開してゆく。
特に後半30分は二人の一騎打ちの様相を呈する。

サンドラ・ブロック。
チョイ役で、あっという間に画面から消えてしまうのだが、かなり印象に残ったのは間違いない。

ナンシー・トラヴィス、イケると思ったのだが…
この後、サンドラ・ブロックほど活躍している姿を見かけないのは少し残念だ。
どうやらテレビドラマで活躍しているらしい。

オリジナルは、出演者に知っている俳優さんがいなかったせいか、同じだなぁという以外、ほとんど記憶に残っていない。

ザ・バニシング-消失- [Blu-ray] - ベルナール・ピエール・ドナデュー, ジーン・ベルヴォーツ, ヨハンナ・テア・ステーゲ, グウェン・エックハウス, ジョルジュ・シュルイツァー
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