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【Netflix鑑賞】地獄

地獄
 制作年  1960年
 監督   中川信夫
 出演   天知茂、沼田曜一、中村虎彦、宮田文子、林寛、
      三ツ矢歌子、大友純、徳大寺君枝、嵐寛寿郎ほか
 劇場公開 1960年7月
 鑑賞年月 Netflix鑑賞 2020年10月


 天知茂、主人公だけれど若すぎて途中まで分からなかった。
怪獣ものやら何やら古い邦画作品がNetflixのメニューに並ぶ。
なにか特集みたいな感じなのかな?
特にアナウンスはないけれど…

そんな中で目にした本作。
地獄だったり悪魔だったりというフレーズは好みである。
ついついというのか興味本位というのか鑑賞してみることに。
このお手軽さが、VoD(Video on Demand)のよいところ。
でも、暫くすると手軽過ぎて困ると言い出しかねない自分もいる。

主人公の大学生・清水四郎(天地茂)は、宗教学を学ぶ真面目なな学生。
ウブな童貞学生(情事学生服着用)と思ったら、ちゃっかり恩師の矢島教授(中村虎彦)の娘・幸子(三ツ矢歌子)と婚約している。
あらま、手が早いこと。

ある日、友人の田村(沼田曜一)の運転する車で、ヤクザを轢き殺してしまう。
この田村という男がとんでもない野郎なのだが、正体がスッキリしない。
なんとなく悪魔というか、冒頭のシーンからすると閻魔大王の手先のような…
というのも清水と田村が関わる人物、次々と死んだり狂ったりと不幸な災難に襲われるのである。

恩師の矢島教授、清廉潔白な宗教学者かと思いきや戦時中に殺人を犯している。
娘の幸子は結婚前に清水と肉体関係を結び妊娠、田村と同乗していたタクシーで交通事故を起こし死んでしまう。
幸子の母親は、それがもとで精神に異常をきたすのだった。

また田村の運転する車に同乗していた清水、口論となりヤクザの若頭を轢き殺してしまうが二人は逃亡する。
罪の意識に苛まれる清水だったが田村は「酔っ払って向こうから飛び込んできた。どうせ世の中の役に立たない奴、死んで当然だ」と意に介さない。
お前はラスコリーニコフかっ!

おそらく人間の業と欲をテーマに、地獄絵図のような世界を描いていこうという魂胆かと思うが、ちょっとパンチに欠けるように思う。
中盤に母危篤の電報を受け取った清水が帰る故郷がまたすごい。
彼の父親は養老院(老人ホームみたいな感じ)を経営しているが、どうやら補助金をピンハネして私腹を肥やしているらしい。
その養老院で繰り広げられるドラマが、これまた言いようのない毒々しさ。
その父親は病床の母親の前で愛人と戯れているし、その愛人は若い清水を誘惑するし、清水の母は医師の誤診で死んでしまう。

さらに、ややこじつけ感はあるものの矢島教授夫婦、ヤクザの母親、情婦、そして田村まで登場しオールキャストで養老院10周年の祝賀会が開かれる。
あっ、情婦は清水を吊り橋に呼び出し、もみ合いになって橋から墜落死だった。
人形が落ちてゆく…
それを見ていた妻が「ダサッ」
しょうがないよ、あなたの生まれた年の映画なんだから。

全員、問題を抱えているか欲の皮が突っ張った徒輩(やから)である。
そしてヤクザの母親が持ち込んだ酒によって、全員死亡という展開。

そしてラストが地獄。
「炎の谷」「三途の川」「地獄釜」「血の池」 亡者が受ける現世の罰。
清水は、幸子と、我が子を求めて地獄を防錆する。
矢島教授の戦地での過去や、登場人物たちの原罪が暴かれる。
その映像の毒々しさはグロテスクではあるが、それなりの味わいがある。

しかし、どうも腑に落ちない。
というのは主人公の清水、地獄を彷徨うほどの悪さをしていない。
せいぜいが田村の轢き逃げ事件に目を継美ってしまったことぐらい。
婚前交渉で妊娠させたからって地獄に堕ちることはないでしょう。
1960年の価値観でも地獄はないよな。

そこが腑に落ちない点で、田村の不自然なキャラクターと合せて楽しめなかった。
これ怪奇映画なのかな。

地獄 HDリマスター版 [Blu-ray] - 天知茂, 沼田曜一, 中村虎彦, 宮田文子, 三ツ矢歌子, 林寛, 徳大寺君枝, 山下明子, 大友純, 大友友彦, 中川信夫
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