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【BD鑑賞】ブレイブワン

ブレイブワン
 制作年  2007年
 監督   ニール・ジョーダン
 出演   ジョディ・フォスター、テレンス・ハワード、
      ナヴィーン・アンドリュース、ニッキー・カット、
      メアリー・スティーンバージェンほか
 劇場公開 2007年10月
 録画日  DVD形式 2008年11月16日
      BD形式  2015年11月15日
 鑑賞年月 劇場鑑賞  2007年11月
      BD鑑賞   2020年10月


 女優再鑑賞プロジェクト(?)、今回はジョディ・フォスター。
ラスト、どう手仕舞いされたのか憶えていなかったので、そこが鑑賞のポイント。
冒頭に暴漢に襲われた恋人たち、かろうじてジョディ・フォスターは一命をとりとめたが彼氏は命を落としてしまう…

知的な女性を演じるとパワーを発揮するジョディ・フォスター。
今回は、初めは暴漢に襲われたことがトラウマになるひ弱な感じだが、徐々に暴漢たちを粛清してゆく女性へと変化してゆく様が描かれる。
ワイルドになるわけではない。
少し味わいは違うけれど「ミス・メドウズ/悪魔なのか?天使なのか?(2014年)」と底流に流れる基本思想は同じだろう。
自分の身は自分で守る、自警の概念である。
開拓時代からの伝統と米国人は考えるかもしれないが、ならず者の論理である。
元々の不法侵入は誰だったのかを考えれば、自警と言う概念そのものがおかしい。

本作を最初に鑑賞した時は、米国に対してそのような思いをいだいておらず、単に私的制裁の妥当性を扱った作品と思っていた。
今回の再鑑賞では私的制裁ではなく、彼女の行動は自警なのである。
そしてラスト、刑事が彼女の行動に目をつぶることで、彼の国では自警行動が受容されることが理解できる。

ただ、この刑事の行動には少々違和感を感じる。
というのは彼女が襲われた暴漢だけを制裁したのなら、いわば仇討だから刑事の行動は人情的に許容できる。
でも彼女は自警の名のもとに、別な悪漢も殺害しているのだ。
そのことを、この刑事は事件の捜査担当として知っている。
いや証拠はないにせよ、彼はそれらの暴漢を殺害したのは彼女だと思っている。
その上での黙認なのだ。
それは仇討ではなく私的制裁で、やっぱり許容すべきではないのではないか?
まぁ、微妙なところだけれど…

確かにパンチはなかったけれど、テーマ的にはそれなりの問題作ではないか?
それが再鑑賞しての感想である。



******************* 2018年8月11日 記 ****************************
                    (元ネタは

 ジョディ・フォスターを最初に意識したのは、やはり「告発の行方(1988年)」だったかと思う。
もちろん観たのはずいぶん昔だったので、彼女がジョディ・フォスターだということは知らなかった。
ただ、ビン・ボール台で暴行されているシーンだけが、妙に印象に残っていた。
若い女優なのに、よくもまぁこのような問題作に出演するなぁと感心したものだ。
後に、それがジョディ・フォスターだと知った。

だから、彼女のイメージは問題作に出演する女優さんという偏見のような、あるいは固定観念がしみついている。
だから、「羊たちの沈黙(1991年)」以降の出演作は、心情的にどれもぴったりとこない。
内容的には「コンタクト(1997年)」は面白かったが、彼女への固定観念からすると少し色合いの違う作品である。

 本作は、私的制裁とでもいうのか、一市民が被疑者に復讐的に手を下すことは、容認されるのか否かという、テーマ的には問題作である。
問題作ではあるが、どこかパンチに欠ける印象だ。

おそらく、この手の作品の多くは暴力的になりがちだ。
そしてだいたいが復讐に成功する。
そこには、止むを得ない状況として私的制裁への葛藤がない。
本作は、そこに焦点が当たっているように思う。
法が機能しない時、「私」による刑事罰を与えることは善か悪かの葛藤である。
被害者側の感情としては善悪の問題ではなく有りなのだと思うが、それを認めることは社会が健全に機能しなくなることを容認してしまうようで情けない。

自己の行為を正当化することなく、私的制裁の罪を死をもって償うのであれば、少しはいいかもしれない。
仇討や決闘というのは現在では禁止されてしまっているが、かつて武士や騎士たち、紳士たちが自らの名誉を回復する手段として容認されていた。

無差別殺人というか、無意味な勝手きわまる理由で人の命を奪った者に対して、仇討があってもよいのではないか?
仇討は相手の正当防衛も認めている。
そこには一定のルールがあった訳で、単に「やられたらやり返す」ではなかった。

どこか私的制裁の容認を肯定するようなエンディングのようにも思うが、どこまでが容認のラインなのかは、かなり難しい線引きだ。
ジョディ・フォスターが演じることで暴力的な復讐劇が、問題提起を含んだ知的な作品になったようには思う。

もっともMAP(Movie And Party)会員Uさんとの鑑賞検討会では、そこはスルーでジョディ・フォスターにキレがなくなったと嘆いている。
カリスマ性のことだと思うが、確かにこの年彼女も45歳。
タクシードライバー(1976年)」が13歳、「告発の行方」が25歳だから止むを得ないだろう、って年齢は関係ないか。

すっかり忘れていたが、鑑賞日は11月1日。サービスデーで、MAP観賞会は本作だが、朝から「インベージョン(2007年)」、「自虐の詩(2007年)」と三作連続で鑑賞した。
どうもはっきりとは憶えていないが、記録ではそうなっていた。
記憶より記録…


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 おや、鑑賞から3年後の2010年(元ネタ)にはラストを憶えていたようだ。
それを基に2018年に鑑賞記録を書いたわけだが…
この時、ラストを思い出したのだろうか?
今回、再鑑賞する時点では全く記憶に残っていなかったのだけれど…
ちょっとビックリ。
記憶より記録…

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