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【BD鑑賞】麦秋

麦秋
 制作年  1951年
 監督   小津安二郎
 出演   原節子、笠智衆、淡島千景、三宅邦子、菅井一郎、
      東山千栄子、杉村春子、二本柳寛、高堂国典、佐野周二ほか
 劇場公開 1951年10月
 録画日  BD形式 2017年12月29日
 鑑賞年月 BD鑑賞 2020年10月


 小津安二郎監督の「紀子三部作」の第二作目になる本作。
一作芽が「晩春(1949年)」、三作目は「東京物語(1953年)」である。
へぇ、「晩春」の鑑賞が2012年、「東京物語」は2015年かぁ。
ついこの間だと思っていたが、随分前のことだったのだなぁ。
自分のことだけれど、なんだか感慨深い…

本作の紀子は、両親、兄夫婦とその子供たちと暮らす独身女性、28歳である。
当時の感覚としては、婚期を外れている。
当然だが、周囲はやきもきしていている。
勤務先の専務から40歳の男を紹介去れているのだが…
今ひとつ、乗り気ではない様子。

そんな彼女が灯台下暗し、意外な人物と結婚を決めるまでのチマチマ物語である。
両親や兄夫婦の心配する会話や対応に小津監督の女性観や時代の女性観が反映してるのは当然だが、それ以上に彼女の学生時代の友人たちとの会話が興味深い。
既婚者と独身者の家庭観の違いは、おそらく今も同じようなものだろう。

少し前に妻が語っていたが…
仲良し三人の従妹仲間、一人だけ独身。
やはり三人集まってお茶会をすると微妙に話が噛み合わないらしい。
また、三十年以上前の話だが当時の上司と「独身や子供のいない既婚の上司は部下を思いやる気持ちに情が薄い」と語りあったことがある。
当時の感覚としては誠に的を得ていると思ったのだが、現在の感覚では失敬な話だったかもしれいなと思ったりする。
まぁ、その時代の価値観を新しい価値観で断罪するのはよくない。

だから本作で語られる結婚話の周囲の心配は、親心や上司の情に溢れたものと懐かしむ心のゆとりが必要である。
家族や社会のありようとして、これはこれで良さもあるのだ。

結婚を決めた紀子、相手の職場の事情で秋田へ転勤することに。
それを契機に両親は北鎌倉の兄の家を離れ大和の祖父母の元へ。
こうして7人の大家族は核家族化していく。
大和の地で豊かに実った麦畑を眺めながら両親の胸に去来する思いは、いつかまた家族が集まることがあるだろうという希望、仮に自分たちがいなくても子供たちの新しい家族が集うことであろうということかなと。
巡り巡る人生に想いを馳せているのだろう。

小津監督の描く結婚に向かう女性たち、なんとなく感じる違和感はなんだろう?
監督が独身だったことと関係あるのかな?
どろどろとした恋愛関係を描くのが下手だしなぁ…

麥秋 デジタル修復版 [Blu-ray] - 原節子, 笠智衆, 淡島千景, 三宅邦子, 菅井一郎, 東山千榮子, 佐野周二, 杉村春子, 二本柳寛, 井川邦子, 高橋豐子, 小津安二郎
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