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【BD鑑賞】オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
 制作年  2013年
 監督   ジム・ジャームッシュ
 出演   ティルダ・スウィントン、トム・ヒドルストン、
      ミア・ワシコウスカ、アントン・イェルチン、
      ジョン・ハートほか
 劇場公開 2013年12月
 録画日  BD形式 2014年11月17日
 鑑賞年月 BD鑑賞 2015年12月
       〃   2020年7月

 吸血鬼ものとして理想的な物語だったなと思い出して再鑑賞。
あれ?記憶に残っていたほどにはティルダ・スウィントンがイケてない…
あっ、視覚的にだけれど。

物語的には、やっぱり好きな吸血鬼もの。
特にラストが彼らの切なさ、もの哀しさを表していて絶妙である。
人間も拘りが強いと、生血を飲まなければ命を全うできずに周囲からの憎悪を招く吸血鬼のように、生きずらい人生を送ることになる。
それでも捨てられない拘り…人間の悲しい性(さが)でもある。
その苦悩と葛藤が飄々と描かれ傑作の香り漂う作品。
まぁ、好き好きだけれど…

ミア・ワシコウスカ、もったいないなぁ。


**************** 2018年5月29日 記 *****************************
                    (元ネタは2016年1月17日 記)


 さらにティルダ・スウィントンを。
本作、「ケヴィン/少年は残酷な弓を射る(2011年)」と甲乙つけがたいほど、作品としてマイベストである。

 久しぶりに気の利いた、品のよいヴァンパイア物語を鑑賞した。
とても気分が豊かになった気がして嬉しい。
人の生き血を食することでしか、自らの命を長らえることができない悲しいヴァンパイアの性(さが)。

21世紀の現代に、ひっそりと生き続けるヴァンパイア夫婦。
夫は、かつて栄華を誇った米国自動車産業の街デトロイトで、伝説のアンダーグラウンドミュージシャンとして暮らしている。
妻は、理由はよく分からないけれどモロッコで暮らしている。
長く生きたせいなのか二人には多くの教養が備わっており、その上そこそこの資産がある暮らしぶりである。

ある日、妻が夫にテレビ電話をかけると…
彼女は夫の様子が、少し妙なことに気づく。
どうやら、この夫には自殺願望があるらしい。
今回が、初めてのことではないのだろう。
夜しか移動できないヴァンパイの身に旅行は辛いのだが、
心配になった妻は夫の元へ旅立つ。

久しぶりに逢う二人。
求め合い愛を語らう。
デトロイトの寂れた街を夜中にドライヴする。
二人の会話には、いくつもの古い歴史的エピソードが、ごく自然に入り込んでいる。
文学、音楽、美術など我々には遠い昔のことであるにせよ、彼らにとっては少し前の現実の出来事、日常のことである。
実際に見て、聴いて、触れた話なのである。

そのことが、もっとよく分かると本作は更に面白い作品になるのだろう。
残念だが自分にはその手に関する造詣がなく、想像の狭い範囲でしか楽しめないが、
それでも雰囲気だけでも味わえて損はない。

つかの間の幸福感を謳歌する二人だったが、突然妻の妹がやってくる。
彼女は自由奔放なヴァンパイア。
といえば聞こえはいいが、自堕落で我儘、自己中心的なヴァンパイアである。
21世紀だといういうのに人間の生き血を吸う問題児。
死体の始末だって大変だ。
「昔はテムズ川に死体を放り込めば済んだのに」と肢体を始末しながら愚痴る妻の言葉が、笑うに笑えない。

この設定、妹がやってきて、姉夫婦のつかの間の幸福感を乱すところは、「美しき獣(2012年)」と似ているかも知れない。
「美しき獣」では、自由奔放な妹は、忠実な召使に無視され太陽に焼かれてしまうのだが、本作では兄からカバンと共に夜の街に放り出されただけである。
「ニューヨークで朽ち果てろ!」(フロリダだったか?)という夫の捨て台詞とともに、漆黒の闇に消える妹ヴァンパイア。
ミア・ワシコウスカが演じている。
えっ?「アリス・イン・ワンダーランド(2010年)」のアリス?
イメージ違いすぎに愕然&絶句だった。

おりしも妻の友人である老いた作家(ジョン・ハート)が危篤状態に。
二人は連れ立ってモロッコへ旅立つが、自由奔放な妹が無節操に良質な血を飲んでしまったので、夫婦は飢餓状態に。
それまで気品に満ちていた妻、自殺願望まであった夫だが、果たしてこの飢餓状態にどう立ち向かうのだろうか?

重厚で荘厳な雰囲気を醸し出してはいるが、21世紀をチマチマと生きるヴァンパイア夫婦の物語である。
ある種のコメディかも知れない。
彼らにとっては生きにくい世の中になったようだ。

ラストは哀しみと可笑しみが同居していて笑える…
やっぱり、命は大切だ。
ヴァンパイアは赤ん坊を産まないようだ。
「転生させなきゃ」とか言っている。

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