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【DVD鑑賞】ある女流作家の罪と罰

ある女流作家の罪と罰
 制作年  2018年
 監督   マリエル・ヘラー
 出演   メリッサ・マッカーシー、リチャード・E・グラント、
      ドリー・ウェルズ、ジェーン・カーティンほか
 劇場公開 劇場未公開
 録画日  DVD形式 2019年10月3日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2020年3月


 「天才作家の妻/40年目の真実(2017年)」と勘違いしたか、メリッサ・マッカーシー狙いだったかは忘れてしまった。
似ているので、もしかしたらとは思ったがメリッサ・マッカーシー主演作品。
いつものコメディとは全然味わいが異なっていたが、これはこれで味わい深い演技でよかったと思った。

リー・イスラエルという伝記作家の自伝物語が原作。
そのせいか内容はショッキングだったけれど、盛り上がりには欠けたかな。
伝記ものの宿命みたいなものだと思う。
そこで、ちょっと伝記ものから離れて物語を見てみる。
本作の主人公は、かつて名を馳せた作家である。
その職業において栄光の時期があった。
しかし、今は見る影もない。
アルコール依存もある。
かつての栄光からみれば落ちぶれた職業、それも態度が悪くクビになってしまう。
明日の暮らしどころか、今日の飯をどうするに近い。

テレビでよく見る「あの人は今」の落ちぶれた姿が近い。
だが一方で、さしたる才もないのに業界でもてはやされている人物もいる。
今風に言えば炎上を飯の種にしているような徒輩(やから)である。
彼女は真摯に伝記作家に向かい合っているのに、誰も彼女のことを評価しない。
真面目に取り組んでいるのに…
まぁ、正直すぎて生きてゆくのが下手なのかもしれない。

そんな社会の底辺に落ち込んだ彼女。
真面目だが不美人、周囲へは常に不満をぶちまけ、
友人もおらず愛猫だけが会話相手という、どちらかというと仲良しになりたくない女性として描かれている。
最近の女性礼賛映画とはテイストの異なるヒロインである。

しかも彼女、このあと著名人の手紙を贋作する。
最初は生活苦から、宝物のキャサリン・ヘプバーンからの手紙を現金化したこと。
ちょっとした「わけあり」だと高値で買い取られることに気づく彼女。
ここから贋作づくりが始まる。

「わけあり」の文章を書きあげる才能は彼女にはある。
なぜなら手紙を書いた本人への理解が伝記作家ゆえに奥深いものがあり、本人だったら「こんなことを、こんなふうに書く」というイメージが自然に湧いてくるのだ。
そして、それが買い取り人や収集家から高く評価されることを知り、ノーマルな生活では得られなかった作家としての評価と錯覚するのだ。

それにしても1990年代の事件のようだが、こんな方法で騙される?
ずいぶんいい加減な鑑定だなと。
確かに作家毎にタイプライターを使い分けたり、サインの真似をしたり努力はしているけれど…ちょっとズサン過ぎるかなぁ。
と思っていたら、やっぱり捕まった。

逮捕の少し前から、自分自身では怪しまれるので唯一人の友人を使いだしたのだが…
そこから足がついた。
彼は、簡単に自白した。

裁判で彼女は自分自身の心象を語る。
罪に気づき真摯に罰を受けることを受け入れるのだが…
この原題「Can You Ever Forgive Me?」は、なかなか意味深だな。
邦題はストレート過ぎて含蓄が無いように思う。
まぁ、気の利いた代案があるわけではないけれど。

それにしてもメリッサ・マッカーシー、凄いな。
これまでのオバカギャグ炸裂キャラクターは微塵もない。
素晴らしい演技だ。
きっと彼女の転換点になるのだろう。
見事な51歳の落ちぶれたオバサンぶりである。

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