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【DVD鑑賞】柳生一族の陰謀

柳生一族の陰謀
 制作年  1978年
 監督   深作欣二
 出演   千葉真一、萬屋錦之介、丹波哲郎、芦田伸介、成田三樹夫、
      西郷輝彦、大原麗子、志穂美悦子、原田芳雄、高橋悦史、
      松方弘樹、山田五十鈴、夏八木勲、室田日出男、真田広之、
      小林稔侍、金子信雄、三船敏郎ほか
 劇場公開 1978年1月
 録画日  DVD形式 2020年4月18日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2020年4月


 新型コロナウィルスの緊急事態宣言が全国拡大して少しした頃、敬愛する元上司Mr.身勝手君からメールが来た。
「NHK BSで放映された。昔、東宝で萬屋錦之介が主演していた映画を録画してないか?コロナで鬱々としている後期高齢者」ということだったので、早速録画することにした。
ちなみにMr.身勝手君は、今年の誕生日で68歳だから後期高齢者ではない。

徳川三代将軍家光の将軍職跡継ぎにまつわるフィクション。
へぇ~、こういう作品とは思わなかった。
二代将軍徳川秀忠が急死する。
表向きは食あたりによる中毒死とされたが、その裏でうごめく陰謀…

実際の秀忠は本作で急死した元和9年(1623年)に上洛して、将軍職を嫡男・家光に譲っている。
その後、江戸城西の丸(現在の皇居)に移り大御所として二元政治を執り行った。
亡くなったのは寛永9年1月24日(1632年3月14日)にである。
まぁ、そういうことを言い出すと映画にならないのだけれど…

秀忠を食あたりに見せかけ毒を盛ったのは自分であると家光に迫り、「これより先、親に会えば親を殺し、仏に会えば仏を殺す…」と将軍職への決意を促す柳生但馬守宗矩(萬屋錦之介)。
「毒を食らわば皿まで」と但馬守宗矩の陰謀に乗る家光(松方弘樹)。
弟忠長(西郷輝彦)との世継ぎ争いに打って出る。

実際には大御所・家康が長幼の序を明確にし、家光の世継決定を確定した言われる。
一介の剣士の身から大名にまで立身したのは、剣豪に分類される人物の中では日本の歴史上、柳生但馬守宗矩ただ一人であることから、様々な伝承が生まれたのだろう。
本作も、その一つだと思う・

 まずもって驚くのは出演キャストの豪華さである。
東映が威信を賭けて時代劇復興を目指して制作した時代劇巨篇。
12年ぶりというが、その前は何だったのだろう?
まぁ、しかし…東映の思惑は別にして、時代劇復興を目指した作品としては、ちょっと内容がふざけすぎているように思う。
テイストは完全に「魔界転生(1981年)」と同じなのだ。
時代劇巨編というより伝奇映画に近い。
もっと真面目な内容にすべきではなかったかと思う。

監督の深作欣二は、ちゃっかり味を占めて、このテイストで「魔界転生」と「里見八犬伝(1983年)」を作り上げた。
わりを食った形の東映である。
まぁ、何かを間違ったな。

このあと暫くは、まともな時代劇映画が姿を消してしまったのではないか?
評論家ではないので分からないけれど「天と地と(1990年)」ぐらいしか思い浮かばないが、高い評価を得たとは言い難い。
1980~90年代、時代劇不毛の期間と言えそうだ。
まともな作品で興行的にも成功するのは、21世紀に入っての「たそがれ清兵衛(2002年)」や「壬生義士伝(2002年)」まで待たねばならない。

 さて本作。
まぁ、何のかんの言っても面白いっちゃぁ面白いのである。
将軍跡取り騒動に柳生流対小笠原流の剣対決、根来衆の思惑、京都公家衆の政権奪還願望、忠長と阿国(大原麗子)、笛吹師との恋物語などなど盛沢山の内容。
豪華スター共演だから、それぞれ見せ場がないと…
成功している例もあるけれど本作は失敗かな。
ちょっと客寄せパンダが多過ぎたし、内容的にも将軍跡取り騒動と京都公家衆の政権奪還願望を深堀しただけでよかったのでは?

それじゃ東映が納得できんのかなぁ。
でも東映の思惑とは逆に時代劇映画に不毛の20年を招いた作品になっちゃったような気がしないでもない。
「魔界転生」のノリで観る分には、すこぶる楽しい出来映えである。

本作、MMシアターMさんにも紹介したので、Mr.身勝手君と3人で語り合う日が待ち遠しいものだ。
未だ、実現せず。
恨めしや、新型コロナ禍なり。

柳生一族の陰謀 [DVD] - 萬屋錦之介, 松方弘樹, 千葉真一, 三船敏郎, 深作欣二
柳生一族の陰謀 [DVD] - 萬屋錦之介, 松方弘樹, 千葉真一, 三船敏郎, 深作欣二

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