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【BD鑑賞】呪われた者たち

呪われた者たち
 制作年  1963年
 監督   ジョゼフ・ロージー
 出演   マクドナルド・ケリー、シャーリー・アン・フィールド、
      オリヴァー・リード、アレクサンダー・ノックス、
      ヴィヴェカ・リンドフォースほか
 劇場公開 劇場未公開
 録画日  BD形式 2012年11月25日
 鑑賞年月 BD鑑賞 2013年8月
       〃   2020年4月


 そうだよなぁ、やっぱり観ていたんだ。
しかも鑑賞記録まで、ちゃんと書いていたなんて…
鑑賞していたことも鑑賞記録を書いていたことも忘れていた。

オープニングはチャラチャラとした音楽ととともに、不良グループが登場する。
なんだか「ウエスト・サイド物語(1961年)」のようだな。
いや、場所が港町なので「天使の入江(1963年)」のほうが雰囲気か?
その景色がモノクロではあるが明るい感じなので、地中海っぽいななどと思っていたらイギリスの片田舎の港町らしく、あとでビックリした。
でも考えてみれば、ビックリするのもおかしな話。
地中海もイギリスも行ったこともない。
まぁ、霧の街ロンドンや地中海映画(?)のからくる思い込みに過ぎない。

仲間の一人が陽気(?)な米国人に目をつける。
観光客のようだ。
洒落た感じで金持ち。
リーダーのキングの妹ジョーンが近づき道案内をする。
そこを彼らが襲うという美人局的な強盗、殺さないだけましか。
道に倒れた米国人を救助、カフェへ運んだのは軍人。
でも背広姿だし、妙な感じだな。
カフェには科学者バーナードと芸術家のフレヤがいて親しげに会話していた。
内容は謎に包まれているがラストに「ふぅ~ん、そういうことだったの」と。
「僕が秘密を語るときは気にが死ぬ時だ」って、殺し屋かい、君は!

とここで「あれ?前に観てるんじゃないか?」と急に思い出した。
しかし、この後の展開がさっぱる浮かんでこない。
「SFじゃなかったっけ?」
「子供が出てくるんだよな、確か」
そう、とある施設で先ほどの科学者バーナードが、子供たちを相手にテレビ画面で語りかける場面で「やっぱり観てる」と確信を得た。

本作ラベルがなく録画媒体を長く白いまま保管していた。
どうやら、その白い状態のまま鑑賞したようである。
現在のラベルは適当な絵柄が見つかったのだろう、それを印刷したもの。
冒頭の不良グループの絵柄である。
ははぁ、それで今回の再鑑賞では「町のチンピラギャングの話だろう」と勘違いしたに違いない。
彼らの素性にスポットを当てたヒューマンドラマも想像したりした。
まぁ、間の抜けた忘れん坊話が、また一つ増えた。
そして2、3年すると、また忘れるんだろうなぁ。

このあと米国人サイモンとジョーンは親しくなり恋愛に発展する。
それをシスターコンプレックスのアニキングが不良仲間と追い回す。
二人が逃げた場所が断崖絶壁にあるとある軍事研究施設。
うへ、セキュリティがグダグダだな。
こんな重要施設の傍に民間人で芸術家のフレヤが住んでいるって?

そしてサイモンとジョーンの二人は施設内にいる9人の子供たちを発見する。
彼らは外部との接触を禁じられて育てられているようだ。
まぁ、前回の鑑賞ではこのあたりに「わたしを離さないで(2010年)」を連想したのだろうが、我ながら表層的だったな。
テーマは全然違う作品だ。

まぁ、この子供たちの生まれの説明は原作小説では詳細に語られているのだろうが、映画ではかなり端折られてしまって嘘っぽさが目立つのは否めない。
1960年代の放射能認識なんて、こんなものとも言えるのだろう。

しかし本作の結末、核戦争勃発後の世界でも生き残る可能性を秘めた子供たちを
扱っているわりには暗く希望のないエンディングだ。
希望というより、他に道はないと言った感じの悲愴感に溢れている。
この秘密を知ったフレヤは殺され、施設から解放されたサイモンとジェーンも…
「どうせ被爆しているから始末しろ」

前回同様、リメイクすると面白い作品になりそうだなと思った。
できれば子供たちは未来の希望という明るい話で終わって欲しいが…


*************** 2020年1月9日 記 **********************************
                    (元ネタは2014年2月22日 記)


 「外の世界を知らぬまま隔離されて集団生活を送る奇妙な子どもたち。
彼らの正体とは?」これ録画したWOWOWの作品紹介記事である。

なんとなく「わたしを離さないで」を連想させる内容だ。
加えてこの邦題。
どんなSFなんだろう?とワクワクしてしまった。
うっかり制作年を見過ごし録画してしまったようだ

現在の目線で観ると、さほど真新しい発想の物語ではない。
敬愛する元上司Mr.身勝手君の好きな内田樹氏が、
自身のブログでこんなことを言っている。
「60年代前半において、平均的日本人が自分の未来について抱いていた
最大の不安は『核戦争の勃発』だったんですから」

そういう背景を気にして本作を観ると、その制作意図が理解できるような気もする。
この奇妙な子供たちは核戦争勃発後、放射能が充満した世界でも人類として
生きてゆく宿命を負わされた「新人類」という物語なのだ。
その点、臓器提供者として生かされている「わたしを離さないで」と、
根源的には同じ精神の作品と言えなくもない。

核戦争が実際に起こるという前提の作品名だけに、
なかなか理解を得るのが難しかったようだ。
世はまさに核戦争勃発かというキューバ危機の時代。
本作の実際の制作年は1961年だそうである。

英国本国で本作が公開されたのが、キューバ危機の1年後というのが象徴的である。
日本でも長らく劇場未公開、未ソフト化の幻の作品となっていたようで、
今回WOWOWでの放映は貴重なものと言えそうだ。

アイデアは、なかなかだと思う。
しかし、どこか稚拙な感じがするのは予算的なものだろうか?
リメイクすると面白い作品かも知れない。

These Are the Damned [Import anglais] - Joseph Losey, Oliver Reed, Shirley Anne Field, Viveca Lindfors
These Are the Damned [Import anglais] - Joseph Losey, Oliver Reed, Shirley Anne Field, Viveca Lindfors

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