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【BD鑑賞】テキサス

テキサス
 制作年  1966年
 監督   マイケル・ゴードン
 出演   アラン・ドロン、ディーン・マーティン、
      ローズマリー・フォーサイス、ジョーイ・ビショップ、
      ティナ・マルカンほか
 劇場公開 1966年12月
 録画日  BD形式 2018年5月9日
 鑑賞年月 BD鑑賞 2020年7月


 アラン・ドロン狙いの鑑賞。
スターチャンネルのアラン・ドロン特集の一つだったと思う。
アラン・ドロンのウエスタンといえば「レッド・サン(1971年)」だが、本作はその4年も前の制作になる。
黄色いロールスロイス(1964年)」でハリウッド進出を果たしたドロン、本作ではチョイ役ではなく本格的な主演に近いが…
やっぱりディーン・マーティンというネームバリューは必要だったのかな。

1960年代の映画界の事情はよく分からないが、欧州側には質的には自分たちが上という強い思いがあり、だが米国(ハリウッド)は無視できない市場、そんな意識だったのではないだろうか。
いや、これは単なる妄想にしか過ぎないのだが…
米国側も芸術の本質は欧州が本家筋という意識があったのでは?
娯楽の世界と芸術とは違うかもしれないけれど。
歴史という時間が重なることでしか醸し出せない味わいというものは存在する。
それから半世紀、とりあえず娯楽世界は米国が世界を制したようには思う。
でも、もともとは多様な世界。
米国の一国支配はあり得ない。

 ウエスタンとしての味わいは「華麗なる対決(1971年)」と似ている。
制作年から言えば本作が先行指標か。
欧州が思う西部劇的な世界なんだろう。
ノリは軽い。
マカロニウエスタンとは違う世界観だな。

本作、ある種のドタバタラブコメディである。
西部の地主(?)の娘がスペイン流れの貴族と結婚式を挙げようとしている。
そこへ騎兵隊数人が、なだれ込んでくる。
「この、結婚は無効だ」と宣言するのだが…

ふうむ、独立してから何年ぐらい経っているのだろう?
米国に貴族(歴史)に憧れる風潮が生まれている。
スペイン貴族って、時代を考えると落ちぶれているんだろうに…
山猫(1963年)」の貴族社会…

まぁ、貴族文化の可笑しさを笑っているのかもしれないけれど、その後の展開を思うと可笑しいけれど古き良き時代の文化をいとおしむような描写に感じられる。
邦画だと「憑神(2007年)」に似た感情かなぁ。

実はこの娘、意外にトンデモハップンで騎兵隊の若者と婚約していたらしい。
それでスッタモンダするのだけれど、彼は誤って2階の窓から落ちて死んでしまう。
そしてスペイン貴族が殺害容疑者となってしまうのだが…
いや、しかしコメディ映画とは言え荒っぽいな。
容疑者だと思っていたら、あっという間に殺人犯だもの。

彼は結婚相手の彼女とテキサス(のどこか)で再会を誓って逃亡する。
途中、訳ありカウボーイ(ディーン・マーティン)とコンビを組んでテキサスに向かうのだが、彼は先住民と悶着を抱えていた。
スペイン貴族は騎兵隊と悶着があるわけで悶着同士のコンビだから、事態は悶着だらけで展開するのだが…
なんだか笑えないドリフみたいで愉快と言えば愉快ではある。

アラン・ドロンとディーン・マーティンのやり取りは、米国文化と欧州文化の違いを浮き彫りにしようという試みだろうが、ややステレオタイプが鼻につく。
でもまぁ、当時はこれがウケたのだろう。
先住民のボスと息子の食い違いギャグも笑っていいのやら…まぁ、のどかなものだ。

ラストは先住民、騎兵隊と入り乱れてのドタバタ大乱闘。
先住民が銃でやられて落馬するシーン、同じものを使いまわしてないか?
確信犯かな?

ラストはスペイン貴族は先住民の女性と、訳ありカウボーイはスペイン貴族の結婚相手と仲睦まじくハッピーエンドとなるのだが、まぁ、そのエンディングに政治的な意図はないのだろう。
軽いノリで制作されたのだろうが「太陽がいっぱい(1960年)」でアラン・ドロンにノックアウトされたファンの怨嗟の呻きが聞こえてきそうな作品だ。
当時のドロン・ファンには、ご愁傷様としか言いようがない。
米国市場は売れる売れないでしか物事を判断しないし、文化的には欧州が一枚上手の1960年代なのだから致し方ない。
ヒッピー文化と共にマック&コーラが世界を席巻するのは、もう少し後の話だ。

テキサス 【ブルーレイ版】 [Blu-ray] - ディーン・マーティン, アラン・ドロン, マイケル・ゴードン
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