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【DVD鑑賞】痴人の愛(1934年)

痴人の愛(1934年)
 制作年  1934年
 監督   ジョン・クロムウェル
 出演   ベティ・デイヴィス、レスリー・ハワード、
      フランシス・ディー、ケイ・ジョンソン、
      レジナルド・デニーほか
 劇場公開 1935年2月
 録画日  DVD形式 2020年7月2日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2020年7月


 ベティ・デイヴィス狙いの鑑賞。
これまでの鑑賞作品の中では、一番若いベティ・デイヴィスである。
1908年生まれなので制作時は26歳ということになる。
まだ声がしゃがれていないなぁ。
個人的には、しゃがれているほうが好きだけれど…

本作は彼女の女優としての転機になった作品らしい。
今では、それほどの悪女には思えないヒロインのミルドレッド。
制作当初は誰も引き受け手がなかったそうである。
どうやら便利使いの適当なヒロイン役に飽き足らなかったベティ・デイヴィスは、これがチャンスとばかり主演を買って出たらしい。
当時のハリウッドの制作システムの事情もあるのかもしれないが、他の女優はイメージの悪化を憂慮したらしい。
そういう心配がベティ・デイヴィスにはなかったということなのかもしれない。

本作、公開されるや否や、デイヴィスの憎らしいまでの強烈な存在感と悪女ぶりが大評判となり、批評家や評論家も彼女を絶賛したらしい。
うん。確かに存在感は大きいが悪女ぶりって…それほどの悪女ではないなぁ。
原題の感覚では、むしろ格差社会や女性差別に呑み込まれ、自滅してゆく不幸な女性の物語に見えてしまうのだが…違う?

真面目な主人公の愛を利用しては何度も行方をくらまし、困ると再び彼の前に現れ助けを乞う女給の女がヒロインである。
まぁ、それを何度も繰り返すところが悪女という訳だけれど、女給という職業的な差別から抜け出したいと願う若い女性、というだけの話である。
確かに主人公の優しさを利用するのだけれど、主人公側の態度にも問題はある。

人気の女給にうつつを抜かして医学試験に落ちたりする。
人気があるって、皆彼女と遊びたいだけ。
誰も本気で彼女を愛そうだなんて思っていない。
彼女だって女給のそんな環境から抜け出したいだけ。
いやまぁ、そういう関係が駄目だと言っているわけではない。
通っていたスナックでお客さんと結婚して幸福な生活を送る人は多い。
でもねぇ、本作のヒロイン見てりゃ、求婚するのはオバカさんです。

その後、金持ちの常連客と一緒になると姿を消してしまったヒロイン。
時が流れ、風の便りで悲惨な生活をしているということを耳にして…
ほらほら「主人公の愛を利用」してじゃなくって、未練たらたらで救いの手を差し出したのは主人公が先でしょ。
「利用してくれていいんだ」とヒロインには思えたに違いない。

物語は、このあと二人のすったもんだが何度か繰り返される。
主人公、酷い奴じゃないかなと思うのだが何度か繰り返すうちに、やっと彼女に引導を渡すし、ちゃっかり自分は理解ある女性とデキちゃう。
哀れ、ヒロインは労咳に倒れ短い一生を不幸のどん底で閉じるのだった。
せめてもの救いは常連客との間にできてしまった子供が、先に逝ったことくらいか…

ベティ・デイヴィスにとっては、女優としてターニングポイントになった作品なのだろうが、正直なところそれだけの作品ではないか。
悪女のイメージが随分変わってしまって、悪女ものとしては物足りない。
といって不幸な女性の物語としても中途半端。
印象を薄くしているのは、主人公がハッピーになっちゃうところだろうなぁ。

原作はサマセット・モームの小説「人間の絆」という自伝的長編小説。
読んだことはない。

痴人の愛 [DVD] - レスリー・ハワード, ベティ・デイヴィス, ジョン・クロムウェル
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