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【DVD鑑賞】人魚の眠る家

人魚の眠る家
 制作年  2018年
 監督   堤幸彦
 出演   篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎、川栄李奈、
      山口紗弥加、田中哲司、斉木しげる、松坂慶子、
      稲垣来泉、斎藤汰鷹、荒川梨杏、田中泯ほか
 劇場公開 2018年11月
 録画日  DVD形式 2019年11月17日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2020年1月


 本作の見所は後半に、篠原涼子が脳状態の愛娘に包丁を向け「脳死が人の死だというのなら、今ここで娘を殺したら私は殺人犯?」と周囲に問いかけ「娘が生きているかどうか、法に決めてもらう」と叫んぶ場面だろう。
これは医療における人間の「死」の問題と刑法における「死」の解釈を問うていて興味深いし、胸に刺さるものがある。

もし脳死が人間の「死」ならば、彼女は殺人罪ではなく死体損壊の罪に問われるだけだろうし、脳死でなければ殺人罪に問われる。
そうなれば愛娘が生きている証拠になるという息詰まる場面である。
さぁ、作者はどう考える?

 本作は東野圭吾の小説が原作だそうである。
小説は一度も読んだことが無いので、鑑賞した映画から勝手に推理ものやサスペンス作家のイメージを持っている。
そういう色合いの作品ではなかった。
ちょっとイメージが違う作品だった。

色合いと言えば、最初に「えっ?邦画なの?」と不思議に思った。
「人魚繋がり」で録画したファンタジー(洋画)だとばかり思っていた。
録画日を見て二度ビックリ。
なぁんと鑑賞の二ヶ月前の録画ではないか!
もう、記憶にないのか…

「まてよ、邦画だったら、どうしてまたこの作品を選んだ?」
確かに選びそうなタイトルだけれど…
調べるとMMシアターMさんの紹介作品だった。
なるほど、確かに。
それならば東野圭吾原作という選択の動機も腑に落ちる。
紹介されたとき、ほとんど興味はなかったんだろうなぁ。
だから記憶にも残らなかった…
ちょっと失敬な言い訳だな。

 冒頭とラストのシーンが繋がると、作者は脳死を受け入れたほうがよいのではないかと言っているような気がする。
脳死の問題は遺族の感情問題もあるから単純には言えないが、延々と続く延命措置の描写(かなり特殊だけれど)を通じて、尊厳をもって死を迎えるほうがよいのではないかと言っているように思う。

少し話は違う話かもしれないが、脳死というのは医学の進歩によって生まれた。
本作の幼い少女も医学の進歩によって、救急搬送のことまで考えると医学だけではなく科学技術全般の発展が、人間の死の定義を複雑化したため一昔前なら溺れたプール現場で死を宣告されたであろう。
病院まで生かされ、脳死の可能性が高いと病院でも生かされた…
脳が死んでいるのに身体が反応する。
心臓も肺も動いている…
そんな状態を人間にもたらしたのは科学技術の、医療技術の進歩である。
科学技術の進歩が、人間に新たな悲しみをもたらしたとも言えるのだ。

本作は、そのことを問う作品ではない。
でも幼い少女への特殊な治療は科学技術の進歩の為せる業である。
確認出来ない意思、反応する身体…
難しいところではあるけれど、できれば彼女のような死を迎えるのは勘弁だなぁ。
尊厳をもって死を迎えたいと願ってやまない。

2020年、重い作品の鑑賞から始まったもんだ。

人魚の眠る家 [DVD] - 篠原涼子, 西島秀俊, 坂口健太郎, 川栄李奈, 山口紗弥加, 田中哲司, 田中泯, 松坂慶子, 堤幸彦
人魚の眠る家 [DVD] - 篠原涼子, 西島秀俊, 坂口健太郎, 川栄李奈, 山口紗弥加, 田中哲司, 田中泯, 松坂慶子, 堤幸彦

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