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【BD鑑賞】フランケンシュタインの誘惑/愛と憎しみの錬金術 毒ガス

フランケンシュタインの誘惑/愛と憎しみの錬金術 毒ガス
 制作年  2017年
 出演   【ナビゲーター】吉川晃司
      【ゲスト】池内了、西林仁昭  【司会】武内陶子
 劇場公開 劇場未公開
 録画日  BD形式 2017年11月30日
 鑑賞年月 BD鑑賞 2018年1月


 ノーベル賞を受賞した偉大な化学者、フリッツ・ハーバーの話。
空気中の窒素分子N2からアンモニアを生成することに成功し、
1918年ノーベル化学賞を受賞した。
現在この製法は、ハーバー・ボッシュ法と呼ばれている。

この方法によって化学肥料が安価に、そして大量に製造できるようになった。
こうして欧州の農作物収穫量は、飛躍的に増加し食糧難が解決されのだが…
ところが第一次世界大戦の勃発で、彼の科学者人生は大きく狂う。

第一次世界大戦は戦争の形態が大きく変化した。
兵器が科学技術の進歩により格段に向上した。
航空機、戦車などが登場した。
日露戦争で近代的な戦争は、すでに総力戦の様相を呈していたが、これらの兵器は国家に対し経済的にも人的にも、さらに大きな犠牲と負担を強いることになった。

ドイツとフランスの前線では塹壕が構築され、いつ果てることもない持久戦の様相が繰り広げられた。
この膠着状態を打破するため、フリッツ・ハーバーを含む科学者たちは,知恵を絞り出し、自国兵士の安全と国家に勝利を導こうとした。
第二次世界大戦でも繰り返される科学者の愛国心と正義。
「この戦争を早期に終結すれば、多くの兵士と国民を守ることができる」

フリッツ・ハーバーはユダヤ系の人であった。
そのことは人一倍、ドイツ国家での愛国意識を高めることになったようである。
まだ国家によるユダヤ人の迫害はないものの、欧州というのか西洋社会でのユダヤ人問題は複雑である。
今もなお続いている争いは、宗教観の異なる民族には理解しにくい。

フリッツ・ハーバーは毒ガスの製造に成功する。
そして使用した。
自ら前線に赴き指揮したようである。

最初の妻は、猛烈に反対した。
妻もまた化学者であった。
ドイツで初の女性博士号を取得した才女でもあった。
毒ガス開発に没頭し戦場を駆け巡る夫に対し、愛想をつかしたのか、大量殺戮兵器の開発・製造に抗議したのか、はたまた女性化学者の待遇に問題提起したのか分からないが、自らその命を絶ってしまう。

フリッツ・ハーバーはショックを受けたようだが、
尚一層、毒ガス開発に専念するようになった。
「この戦争を早期に終結すれば、多くの兵士と国民を守ることができる」
第二次世界大戦の米国でも使われた、その信念が揺らぐことは無かったが結果はドイツの敗戦であった。

さらに皮肉なことに第二次世界大戦中、ナチスドイツによって多くのユダヤ人が
殺害されたが、使用されたのはフリッツ・ハーバーが開発した愛国心の塊である
毒ガスだった。
まったくもって皮肉で悲惨な話である。

#7「愛と憎しみの錬金術 毒ガス」 - 吉川晃司
#7「愛と憎しみの錬金術 毒ガス」 - 吉川晃司

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