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【DVD鑑賞】妖精たちの森

妖精たちの森
 制作年  1971年
 監督   マイケル・ウィナー
 出演   マーロン・ブランド、ステファニー・ヒーチャム、
      ゾーラ・ハード、ハリー・アンドリュース、
      ヴァーナ・ハーヴェイ、クリストファー・エリスほか
 劇場公開 1973年4月
 録画日  DVD形式 2016年10月30日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2017年7月


 鑑賞動機は「回転(1961年)」で描かれた兄妹の前日談ということ。
マーロン・ブランドの出演は、鑑賞直前に知った。
だから鑑賞直前には、彼も鑑賞動機の一つにはなっている。

「回転」は妙な作品だった。
ラストは、どこまでが現実でどこからが新しい家庭教師の妄想なのか、
境界線が不明になってゆく展開だった。
本作は「回転」での兄妹の異様さと、幽霊として登場する愛欲の果てに
死んでしまった前任の若い家庭教師と使用人の男の話である。

マーロン・ブランドの初見は、世の多くの映画ファンと違い「キャンディ(1968年)」という作品だった。
彼はヒロインのキャンディを抱きまくり、肉欲による恍惚こそが悟りなのだと説く似非グルの男を演じていた。
最近得た情報では、これ、記憶違いかもしれない。

その時はずいぶん痩せこけているように見えたのだが…
本作では普通に軽くマッチョである。
声もしゃがれてマーロン・ブランドそのものといったところだが、
なんだか輝きは無いなぁ。

本作では、若い家庭教師を抱きまくるサディスティックで野蛮な使用人である。
だがフローラとマイルスの兄妹との関係は良好で、
彼らが世間を学ぶ師といった役割を果たしている。
まぁ、かなり歪んでいるのだが。

面白い会話がある。
兄妹の両親が無くなり埋葬されるのだが、彼らが使用人の男に訊ねる。
「人は死んだらどこへ行くの?天国?地獄?」
「どこにも行かないよ。行く場所なんてないのさ。天国も地獄もないのさ」
まぁ、無神論者ということなのだろう。
だが彼は宗教家でも学者でもない。
クビになったら明日の暮らしにも困り果てるような男である。

だが家庭教師のジェスルとは肉欲的に愛し合っていた。
彼女は禁欲的で敬虔なクリスチャン(たぶん)ではあったが、
使用人クイントとの肉欲に溺れてゆく。
身分不相応の恋といったところである。

子供たちは彼女に訊ねる。
「先生はクイントを愛していないの?」
「愛してないわ、いえ、愛している。でも別れるべき」
肉欲を理性が否定しているのだろう。

兄妹は、特に兄のマイルスだが、ジェスルとクイントの愛欲場面を覗き見する。
縄で縛りあげられても愛を告白するジェスルを真似て、
フローラを縛り上げようとするマイルス。
彼らは彼らなりにジェスルとクイントの愛を理解しようとしている。
かなり歪んでいるのに、彼らは気づかない…のだと思うが。

家政婦が兄妹の異常性を感じ取りクイントとジェスルをクビにしたことで、
おぞましい事件が起きるという物語である。
ラストは、新任の家庭教師を愛くるしい表情で迎える兄妹の姿が…
「回転」に続く映像かと思えば、それなりに恐怖感が漂う。
しかし、本作だけの鑑賞なら少しインパウクトが弱いと思うが、どうだろうか。

なるほど前日談としては、それなりに考えられた物語になっている。
ただ、残念なのは「回転」が醸し出していたゴシックホラー的な要素が全くなくなってしまっていて、サスペンスの肝だった兄妹の本性にスポットをあてた説明要素の強い内容になっている。

揚げ足をとるようだが「回転」で新任家庭教師(デボラ・カー)を出迎えるのは
フローラと家政婦で、マイルスは寄宿舎に入っていて不在ではなかったか。
まもなく退学処分で戻ってくるが…

本作ではフローラが姉のように見えてしまうのは自分だけだろうか。

妖精たちの森 [DVD] - マーロン・ブランド, ステファニー・ビーチャム, ヴァーナ・ハーヴェイ, クリストファー・エリス, マイケル・ウィナー
妖精たちの森 [DVD] - マーロン・ブランド, ステファニー・ビーチャム, ヴァーナ・ハーヴェイ, クリストファー・エリス, マイケル・ウィナー

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