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【BD鑑賞】フランケンシュタインの誘惑/宇宙に魂を売った男

フランケンシュタインの誘惑/宇宙に魂を売った男
 制作年  2017年
 出演   吉川晃司、池内了、阪本成一
      【司会】武内陶子
 劇場公開 劇場未公開
 録画日  BD形式 2017年
 鑑賞年月 BD鑑賞 2017年5月


 最近、やたらと北朝鮮がミサイルを発射する。(2017年の話)
以前は平和利用だ、宇宙開発だと叫んでいたような気がするが、
今は兵器むき出しの戦闘モードで朝鮮半島情勢はキナ臭い。

宇宙に魅せられた科学者がドイツに生まれた。
彼は、月に人類を送りたいと願った。
悪魔に魂を売り渡しても構わないというほど、その情熱は異常だった。
しかし、その異常さが宇宙開発を可能にし太陽系や銀河系、そして宇宙全体の解明に大きな役割を果たした。

しかし、地球の重力から飛び出すための技術は、
同時に大量殺戮兵器の開発にも大きく貢献した。
ミサイル、大陸間弾道弾はドイツに生まれた宇宙に魅せられた男、
フォン・ブラウンの手によって開発されたと言っていい。
いや、むしろ彼は一刻も早く人類を月へという夢を実現するため、ナチスドイツと
米国を利用したと言えるかも知れない。
彼には国家という意識は無かったのかも知れない。

他方、ナチスドイツも米国も彼を利用した。
ナチスドイツは状況が傾き始めた戦争終結のため、あるいはその後の世界制覇のためにロケット技術によるミサイルを欲した。
米国は冷戦下、原爆、水爆を直接敵地へ落とすミサイル、大陸間弾道弾を欲した。
今の北朝鮮と、発想に大きな差はない。

ロケット開発とその運用には大きな経済力を必要とする。
宇宙開発なんて、冷静に考えてみると人間の知的欲望を満足させるだけのものだ。
(ちょっと言い過ぎか…)
衣食住に不平不満のある社会では、実現不可能な事柄である。
フォン・ブラウンは、第一次世界大戦終了後の祖国ドイツの窮状を見た。
奇蹟の復興を遂げたナチスドイツが再び敗戦濃厚となった時、彼は決断した。
宇宙開発を成し遂げる経済力を持つ国はソ連か、米国か。
彼は米国を選択した。

そしてアポロ計画の重鎮となる訳だが、一方で大陸間弾道弾の開発にも手を染めた。
悪魔に魂を売ったようなものだが、宇宙への飽くなき願望は悪魔の兵器開発に邁進することに、なんの罪悪感もなかったようである。

このあたりは難しい。
現代生活においてコンピュータは欠かせない。
その存在を意識するかどうか、というレベルにまで浸透している。
コンピュータ無くしては車のエンジンすら動かない。
電車も走らない。
そもそも電気が、これほど安定的に供給されるのも
コンピュータが制御しているからだ。

そのコンピュータ、開発の発端は弾道計算。
より素早く弾道を計算し砲弾の着弾率を高めること、
それが戦争を有利に展開することに直接つながる。
さらに暗号解読もコンピュータ開発、能力向上に拍車をかけた。

19世紀は人々の生活を楽にしよう、そのために生産性の向上を図るということで
科学技術は発展したように思う。
やがて軍事力がその利便性に目をつけ、第一世界大戦以降は軍事利用による
科学技術発展が主流になったように思われる。
今や最先端技術は軍事利用が最優先である。

それはよくないことかも知れない。
しかし、どうやら人間という生き物は、
この技術革新を自分自身の手では止められないのだろう。
この「科学史 闇の事件簿」シリーズで、どんなに闇を暴こうとも科学者たちは
「人類発展」、「世界平和」を信じて疑わない。
曰く、「それを悪用する政治家が問題なのだ」と。

コメンテーターは、それを科学者の逃げだと非難するが、そうではない。
科学者も悪用する者も、同じ人間である。
人間というのは、そういう二面性を持っている生き物。
自らが引き起こす禍によってしか、それを正すことができない存在なのである。

いずれ地球は冷えて第二の火星になるだろう。
その後は、太陽の赤色巨星化によって呑みこまれてしまうのだろう。
それまでの間に、自ら滅ぶことの無いよう、のんびり過ごしたいものである。
まぁ、数十億年後の話ではあるが…

#10「宇宙に魂を売った男」 - 吉川晃司
#10「宇宙に魂を売った男」 - 吉川晃司

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