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【DVD鑑賞】フランケンシュタインの花嫁

フランケンシュタインの花嫁
 制作年  1935年
 監督   ジェームズ・ホエール
 出演   ボリス・カーロフ、ヴァレリー・ホブソン、
      エルザ・ランチェスター、コリン・クライヴ、
      ウォルター・ブレナン、ジョン・キャラダインほか
 劇場公開 1935年7月
 録画日  DVD形式 2016年5月25日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2016年7月


 何やら人のよさそうなモンスターという印象を受けた。
本作のオープニングは、ある紳士が原作者の女性に「あなたのような美しい方が、
あのような恐ろしい話を創り出したというのは驚きだ」と前作について
語りかけている場面から始まる。
そして居間で編み物をしている彼女、友人と夫に向かって、「あの物語には続きがあるのです」とモンスターの花嫁の話を語り出すのである。

えっ?原作小説って女性が書いたもの?
それとも映画の設定?
気になったので調べてみた。
なんと女性が原作者だった。

メアリー・シェリーという女性作家で1818年に初版が刊行されるのだが、
なんと21歳で第二子ご懐妊中。
その後、第三子を授かるが、ほどなく上の二人は亡くなってしまうようだ。
16歳の時に不倫、親の反対があって駆け落ち、まもなく夫の妻が病死して
正式に結婚するが、その夫も1822年に事故死してしまう。
順風満帆の人生とはいえないようだ。
1851年、54歳で死去。
そうかぁ、生まれは18世紀なんだ…

原作のモンスターは、知的で感情豊かな人物(?)なのだそうだ。
読んだことが無いので初めて知って驚いている。
あまりの醜さに普通の人たちから差別を受け孤独に苛まされ、
産みの親であるフランケンシュタイン博士に配意遇者を作るように要求する。
しかし博士は完成間近になって、なぜか花嫁をズタズタにしてしまう…
というのが原作の展開のようであるが、本作では少し違うプロットになっている。

まずモンスターは、前作どおりの姿。
例の四角い頭で目がくぼんでいて、首の両側から電極(?)が突き出している姿だ。
まぁ、シリーズものなので仕方が無かろう。
原作では、どうもそうではなく単に醜い姿…ということらしい。
以前、「フランケンシュタインの逆襲(1957年)」の鑑賞記録にも書いたが、
この姿は前作で出来上がったものである。

ほとんど知能を持たない大男という設定や、罪人の脳ミソなので狂暴というのも
映画の設定のようである。
原作は醜いというだけで差別をしてしまう人間の本性を問題視しているのだろう。

 さて、本作でも「ほとんど知能を持たない大男」という設定は変わらないが、
モンスターに狂暴性はない。
その点が、少々意外だった。
前作では、納屋の中で炎に包まれて映画は終わったらしいが、
どっこい彼は死んではいなかった。
しかし発見されたモンスターは、やはり差別を受け徹底的に追い回される。
※前作である「フランケンシュタイン(1931年)」の鑑賞は2017年11月。

逃げ込んだ森の中で隠遁生活を送る老人に出会う。
彼が奏でるバイオリンの美しい音色に感動してのことだ。
家に優しく迎え入れる老人。
一人の人間として初めて処遇されるのだが、老人は実は盲目だった。

原作にこの描写があるかどうかは知らないが、テーマの一つなのだろう。
音楽を聴かせたり言葉を教えるなどして、老人も孤独から解放された。
彼は「お互い孤独だったのだ。これからは仲間(友人)だ」と言って、
この出会いを神に感謝する。
このあたりの描写は、キリスト圏独特のものだな。

しかし、この平和も長くは続かない。
森に逃げ込んだモンスターを追いかけてきた男たちに発見され、
捕まえられてしまう。
モンスターの平和も続かなかったが、盲目の老人の幸せも奪われてしまった。
やや物悲しい場面である。

捕えられ投獄されたモンスター。
ここで野心家のマッドサイエンティストが登場する。
彼もまたフランケンシュタイン博士同様、人造人間を研究していた。
彼が作り上げた人造人間は、普通の顔立ちをしていたが大きさに問題があった。
小さいのである。
小人というより一寸法師だ。

彼はフランケンシュタイン博士に「あなたの人造人間と私の人造人間の研究成果で、
モンスターに花嫁を与えよう」と提案する。
フランケンシュタイン博士は「それは神への冒涜」と拒絶するが、
モンスターと示し合わせたマッドサイエンティスト、彼の妻を誘拐する。
妻を人質に取られたフランケンシュタイン博士、止む無く協力することに。

そうして生まれた花嫁だったが、これがまた「フランケンシュタイン(1994年)」のヘレナ・ボナム=カーターにそっくり。
あっ、年代的には逆か。
あれは本作をイメージしたメイクだったのだなぁ。(オマージュってこと?)

さて、花嫁。
おぞましモンスターの姿に恐れ慄く。
同時に自らの醜い姿にも悲観してしまい、自殺してしまうのだった。
あらら?花嫁、出演時間が短すぎ。
しかもラストにちょっとだけ。
エルザ・ランチェスターという女優さん。
公開当時も観客に大きなインパクトを与えただろうなぁ。

出演しているコレクション作品があった。
名探偵登場(1976年)」。
亡くなる10年ほど前の作品。
ミス・マープルのパロディ役の探偵役だったらしいが、記憶にはない。
まぁ、見ても分からないだろうなぁ。

花嫁に拒絶されたことで怒り心頭のモンスター。
マッドサイエンティストを道ずれに研究室を焼き払い花嫁の元へ旅立った。
うーん、なかなか切ない物語である。
神の摂理にそむいた者への報いの描写があると、
もっと考えさせられる作品になったと思う。

しまったなぁ、鑑賞順を間違えた。
まるで「マイ・ラブリー・フィアンセ(2001年)」の元ネタである「おかしなおかしな訪問者(1992年)」と「ビジター(1998年)」の鑑賞時間関係だ。
リメイクを先に観てしまうことはよくあるが、続編を先に観てしまううのは珍しい。
まぁ、失敗、失敗。

また「フランケンシュタイン」のヘレナ・ボナム=カーターが見たくなった。

フランケンシュタインの花嫁 [Blu-ray] - ボリス・カーロフ, コリン・クライブ, エルザ・ランチェスター, ジェームズ・ホエール
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