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【DVD鑑賞】厄介な男…からっぽな世界の生き方

厄介な男…からっぽな世界の生き方
 制作年  2006年
 監督   イエンス・リエン
 出演   トロンド・ファウサ・アウルヴォーグ、ペトロネッラ・バーケル、
      ビルギッテ・ラーセンほか
 劇場公開 劇場未公開
 録画日  DVD形式 2009年6月6日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2016年5月


 偶然だがノルウェー制作の作品の鑑賞が続く。
隣人/ネクストドア(2005年)」はWebで知合ったLさんからの紹介だが、
本作はこのタイトルが鑑賞動機である。
「厄介な男」って…いい感じだと思うのだが、どうだろうか。

ままにならぬ人生、浮世の義理もあって渡る世間は面倒なものである。
しかし考えてみればみるほど、そういうやっかいな事柄があっての人生でもあり、
そのやっかいさが無いというのは、実は空虚なものなのかも知れない。
言い得て妙な邦題、まさに浮世の義理も無く鬼のいない世間を生きる厄介な男。
冒頭に映し出されるカップルの姿は、熱く抱擁し唇を重ね合わせているにもかかわらず、実にからっぽな世界の住人を見事に象徴している。

映像はシュールな雰囲気が漂う。
もしかすると未来世界なのかも知れない。
主人公は、冒頭のカップルを横目に地下鉄に飛び込み自殺を図るだが…
気がつけば不思議な世界に入り込んでいる。

夢か現か幻か…
どこまでも整然と美しい街並み、愛想のいい同僚と上司、何ら文句を言わない恋人、
表面上まったく問題が起こらず、怒りも悲しみも煩わしさすらないまま、
すべてが順調に繰り返される毎日。
だが、そこには人間的な温もりも心の奥底から湧き上がる喜びも哀しみもない。
そんな世界で、それでも淡々と生きる人々。
そこに不自然さを感じ、馴染むことができない主人公のやっかいさ…

この味わい、若い頃に読んだ「変身」という小説に似ていなくもない。
小説っぽい映画かな。
現実に押しつぶされそうな男が迷い込んだ義理も人情も鬼さえもいない浮世。
そこでも、やっぱり彼は…やっかいな男であった。

本当は、想像していた内容と少し違ったのだが、それなりに面白かった。
他人には意外だろうが、想像していたのは「今日も僕は殺される(2007年)」的な内容の物語だった。
まぁ、まるっきりの思い込みだし、今となってはどうしてそう感じたのかは
忘却の彼方である。

The Bothersome Man (Den Brysomme Mannen)
The Bothersome Man (Den Brysomme Mannen)

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