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【DVD鑑賞】アルタード・ステーツ/未知への挑戦

アルタード・ステーツ/未知への挑戦
 制作年  1979年
 監督   ケン・ラッセル
 出演   ウィリアム・ハート、ブレア・ブラウン、
      アーサー・ローゼンバーグ、メイソン・バリッシ、
      ボブ・バラバン、ドリュー・バリモアほか
 劇場公開 1981年4月
 録画日  DVD形式 2016年7月24日
 鑑賞年月 DVD鑑賞 2017年8月


 まさかまさかの「ISOLATION TANK」繋がりで本作を。
ISOLA/多重人格少女(2000年)」とは無関係、
物語的には繋がりはないのだけれど嘘のような「ISOLA」文字繋がり…

ジョン・カニンガム・リリーという米国の脳科学者の、
感覚遮断実験での変性意識状態をモデルにした作品だそうである。
なんだかよく分からない言葉が続く。
同様に、なんだか分かりにくい作品だった。
この人、アイソレーション・タンクの発案者なんだ…
「ISOLA/多重人格少女」で使われていたなぁ。

感覚遮断による変性意識状態というのは、誤解を覚悟でいうと
シャーマンたちの神がかり的な興奮状態を、五感を遮断することで
実現させた状態のことをいう。
まぁ、この状態を作り出すことが、どうして意識における
リアリティの研究になるのか、よく分からない。

本作では、生命の根源に迫るということになっているが、
これもまた突飛な論理の展開だなぁと感じながら観ていた。
「ISOLA/多重人格少女」では、幽体離脱的なことで使われていたなぁ。

主人公エディ(ウィリアム・ハート)は脳科学者で、
同僚のアーサー(ボブ・バラバン)と私的に生命の根源の研究を行っていた。
ウィリアム・ハート、映画デビュー作だそうである。
変わった役柄でデビューしたものだ。

その実験シーンから始まるのだが、郵便ポストのようなアイソレーション・タンクに
プカプカ浮いている裸の男の映像は不気味である。
監督の好みの映像なのだろうか。

4時間ほどタンクに入っていたらしく、その状態の素晴らしさを語っているのだが、
どうやら細胞レベルの進化の過程、人類が魚類、両生類、爬虫類、哺乳類と
進化してきた過程の視覚的映像が脳内に再現されるらしい。
また、精神の根源的で宗教的なところも視覚化されるらしい。

しかし、確かに哺乳類の細胞レベルでの成長過程では、
進化の足跡を韻を踏むかのように、その成長過程を追いかけることは
知られているが、それが視覚化され記憶に甦るというのは有り得ない話で、
本作がSFではなくオカルト映画であることを象徴している。

そう、本作は古いSF映画を観ようプロジェクトの一作なのである。
オカルト映画だと分かり、ちょっとがっかりではある。

その後、紆余曲折があってエディは結婚し、子供も生まれて円満な家庭生活を送る。
生命の根源に迫る私的研究からも、いつしか遠のいていった。
しかし、大学教授としての平凡な毎日には不満があり、
日に日に研究への情熱は高まってゆくのであった…
このあたりの描写は弱く、後で思い返してこういうことかなと。

とうとう、その思いから家族とは別居、離婚も考え始めるようになる。
そんな矢先に、メキシコの秘境で原住民の族長たちが、
ある食材を使って神秘的で幻想的な儀式を行っている話を耳にする。

エディは、その食材とアイソレーション・タンクを使って、
もう一度生命の根源に迫る研究を行うおうと考えた。
実際にジョン・カニンガム・リリーは、1960年代後半に
法律によって規制されるまでは、LSDを使って実験していたらしい。

本作の見どころ、前半は不気味なアイソレーション・タンクでの実験である。
制御機器、測定機器の造形がアナログ的で、妙に懐かしい。
そして後半は、その細胞レベルでの成長過程の視覚化が、
現実の肉体にも現われるというところではないだろうか。

さらにラストでは、それがメキシコの原住民の呪いであるかのような描写になる。
呪いからの離脱または解脱シーンがラストである。
一応、物語の展開としてはハッピーエンド的なまとめだが、
冒頭の実験シーンの異様な映像からは想像できないラストである。
ちょっとテーマの扱いがブレたかなと感じたのだが、どうだろうか。
なんだかバランスの悪い作品だった。

エディの娘役がドリュー・バリモアではないかと思うが、よく分からなかった。
E.T.(1982年)」出演の3年前ということになる。
1975年生まれだから、4歳かぁ。
空港で手を振っていた娘は、もっと大きい感じがしたけどなぁ。

あと、この邦題、酷いなぁ。
「アルタード・ステーツ」はまだしも、
サブタイトルの「未知への挑戦」はないだろう。
完全にSF的なネーミングで、本作がオカルト映画であることを隠蔽している。
まぁ、他によい案があるわけではないけれど「変身」とか…
つけてもカフカからクレームは出ないだろう。

アルタード・ステーツ 未知への挑戦 [DVD]
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