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【BD鑑賞】魔人ドラキュラ

魔人ドラキュラ
 制作年  1931年
 監督   トッド・ブラウニング
 出演   ベラ・ルゴシ、ヘレン・チャンドラー、
      デヴィッド・マナーズ、エドワード・ヴァン・スローン、
      ドワイト・フライほか
 劇場公開 1931年10月
 録画日  BD形式 2015年8月14日
 鑑賞年月 BD鑑賞 2015年8月


 ドラキュラものとしてクリストファー・リーが
外せないとしたら、ベラ・ルゴシはもっと外せない。
ブラム・ストーカー原作「ドラキュラ」の、
初めての正規映画化作品である。
世界的に大ヒットし、戦前のホラー映画ブームを
巻き起こしたらしい。
本作でドラキュラを演じたベラ・ルゴシも、
これ以降は怪奇映画俳優として一世を風靡することとなった。

原作は読んだことはないので、
確かに本作が初の映画化作品であれば、
黒いタキシードと黒いマントというドラキュラ伯爵スタイルは、
まさに本作で確立したと言えるのだろう。

クリストファー・リー演じるドラキュラも貴族然としていたが、
本作のベラ・ルゴシはさらに重厚感が加わり、
恐怖度は増しているように思う。
また、戦前の作品だからだろうか、
実際に噛みつく映像は無く、観客がそうだなと思うように
フェードアウトするところは、
なかなか想像力をかきたてる演出のように見える。
まぁ、当時はそういったシーンが、
残酷すぎるということで規制されていたのだろうから、
演出でもなんでもないのかも知れないが…

前半は「ノスフェラトゥ(1979年)」と同じ展開だ。
おっと、制作年的には逆か。
吸血鬼ノスフェラトゥ(1922年)」は未鑑賞。
「ノスフェラトゥ」はイザベル・アジャーニ演じる
ルーシーの犠牲で、吸血鬼の大都会進出を阻んだが、
本作ではドラキュラはロンドンへ到達する。
と言ってもロンドン市民を震え上がらせたわけではない。
東欧から移住してきた高貴な伯爵として、
社交界で知り合った一家を獲物にするだけだ。

現在の視点では、ドラキュラ伯爵の活動範囲が狭く、
劇的なドラマ性に欠けると感じてしまうが、
1931年当時はかえって身近な恐怖として
観客たちは驚いたのかも知れない。
ベラ・ルゴシのハンガリー訛りの英語は、
後のドラキュラ伯爵の代名詞となったそうだが、
何がどうハンガリー訛りなのか、聞き取れるほどの英語力は無い。

このドラキュラ伯爵、どうも藤子不二雄の
「怪物くん」に登場するドラキュラを連想させる。
年代的には逆なのだが、果たして藤子不二雄の
脳裏に浮かんだドラキュラはどちらだったのだろう?
個人的にはベラ・ルゴシであって欲しい気がするが…

後半はヴァン・ヘルシング教授との闘争になるのだが、
ド派手なアクションは一切なし。
まぁ、ヘルシング教授は初老の設定だし、
ドラキュラ伯爵もあまり活発に動き回っては、
本作の全体の雰囲気には合わないように思うので、
これでよいのだろう。

H.G.ウェルズの「宇宙戦争」が、
米国で生ラジオ放送されたのが1938年。
人々は、実際の火星人侵略が進行中であると信じ、
パニックに陥ったという。
それよりさらに7年前の作品、テレビもない時代の
観客の想像力から生まれた恐怖を、めいっぱい想像しながら
楽しむのも趣があってよろしいのではないか。


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