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【劇場鑑賞】東京原発

東京原発
 制作年  2002年
 監督   山川 元
 出演   役所広司、段田安則 、平田満、田山涼成、
      菅原大吉、吉田日出子、岸部一徳ほか
 劇場公開 2004年4月
 録画日  DVD形式 2005年4月15日
 鑑賞年月 劇場鑑賞  2004年7月


 仕事がばれてしまう可能性が無きにしもあらずだが、
若干この業界に関わりのある業務をしていた。
まぁ、業界の本業部分ではない。

ある日、酒は弱いがよく呑めてしまう部下のS氏が
「われわれは、こういう映画を観ておいたほうがいいのでは?」と
提案してきたのが、この「東京原発」だった。
業界の端くれにいる営業としては観るべきだと思い、
「観よう、観よう!」と言った。
朝のことだったので「今日は宴の予定はないから、
終業後、すぐ出れば間に合うんじゃない。
なんだったらフレックスにでもしようか」と言った。

するとS氏、少し言いにくそうに、
「今日が最終日で、午前十時の回で終わりです」と
時計をみながら小さな声で言った。
あら?九時半だ。
今出れば劇場まで二十分、間に合う!
「これも仕事だ、観に行こう」と二人連れだって
観に行くことにした。
うん、仕事だ、仕事…

東京都庁の地下に原発を作ると都知事が発言したところから、
物語はドタバタの大騒ぎになる。
役所広司演じる東京都知事は、誰がみても
当時の石原都知事のデフォルメだなぁ。
アタフタする官僚は、まるっきり現実のパロディで愉快だった。

建設賛成派、反対派が各々論陣を張って、
両者が冷静に主張しあう中盤までは、
ユーモアと風刺の利いた良質のコメディではないかと思う。
この線でうまいオチをみつけて手じまいできれば、
原発問題を軽くではあるが問題として扱った
名作になるところだったと思うのだが、
後半に別なエピソードをくっつけたのは大失敗で、
あっという間に駄作に近くなってしまったのはとても残念である。

 東京に原発を作るという発想は、
賛成派にとっても反対派にとっても魅力的な発想ではないか。
賛成派にしてみれば安全性と高信頼度の証明になる。
反対派に取ってみれば、危ない原発と地域としてはおさらばできる。

今や文明の利器とも言える、水と空気のように
あって当り前の電気をどこで作るのか。
都会と地域の大きな政治問題でもある。

地域からみると、そこで発電される電気は
遠い場所の都会で消費される。
安全なら自分達消費地で作ればいいではないか、
というのはある意味では素直な発想ではないだろうか。

一方、同じ地域でも政治家はもう少し複雑だ。
自分達の土地を発電に使うのなら、迷惑料をよこせとなる。
さらに原子力ともなれば、日本人の放射能アレルギーもある。
そして職業的反対運動家がいて、日本では日米軍事同盟と
同じくらいに面倒なことの一つと言ってよい。
誠に、後半のエピソードが無ければ、
その意味でもよい作品になったと残念でならない。

とはいえ、両者の主張が理解でき、それなりに楽しめる
啓蒙的な部分もある作品ではないかと思う。
まぁ、専門家としては技術説明に異論もあるようだが。

しかし、いつの間に岸部一徳は邦画には無くてならない
俳優んの一人になってしまったのか。
タイガースでベースギターを弾いていたのが嘘のようだ。
「沢田研二ツアーファイナル/日本武道館2012」で、
意外にベース演奏が上手だったのに驚いた思い出がある。

吉田日出子さんて、いい味ですなぁ。





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